塩ビ製ケーナ(No. 2) G 管
 2種類の硬質ビニール電線管を組み合わせて作成するボリビア式運指のケーナです。 作成に必要な材料は、すべてホームセンターなどで購入することができます。
ケーナの基音(G4のピッチ)を調整できるように歌口側がスライドできるようになっています。
ケーナの管尻部(管尻穴)は、エポキシパテ(プラスチックの穴埋め成形剤)を充填し、その部分が乾燥した後にドリルを使用して穴加工を施しました。(右の写真)

この作業は、手間がかかる為、下の図面では、硬質ビニール電線管の組み付けに於いて、管尻部にツバ管(硬質ビニール電線管用)を使用するように改良してあります。
2種類のパイプを組み合わせる際の嵌合(かんごう)が緩い場合は、塩ビパイプ用接着剤で固定してください。
指穴加工を行う前に、先ず、歌口の加工を行い、全長が375mmの時の音高G4(392Hz)をチューナーで確認します。(適正な管サイズが確認できる迄、管尻のツバ管は接着剤で固定しないこと)
正確な指穴位置図面を作成してから、両面テープでそれをパイプの表面に貼り付け固定します。電動ドリルでの穴開けを行いますが、前もって各指穴位置のセンターに錐(きり)で揉み込みを行っておきます。
図面通りの穴寸法で概ねのピッチは確保できる筈ですが、念の為に、最初は上記図面寸法より0.5mm程小さな径で穴開けを行います。
基本的には各指穴径を大きくすることでピッチが上がります。穴サイズの修正加工は今のところ便利な工具が見つからないので半丸ヤスリを使用しています。
以後は、ケーナ運指表(下図)に従って低音側から高音側へと順次調律を行って行きます。
Gスケール(ト長調の音階)のケーナで半音を出す時の多くは、指穴が半開きの状態となる為、基本的な調律作業は個々の指穴が完全にオープン 或いはクローズ となる状態(G4 ・ A4 ・ B4 ・ C5 ・ D5 ・ E5 ・ G♭5 ・ G5 ・・・ )でそれぞれの音程を決める主要な指穴径 を修正します。
尚、オクターブ上の音(倍音=整数倍の周波数の音)は、該当するポジションで息を強く吹き込む事で出すことができます。
・・・ A5(880.000Hz)・B5(987.767Hz)・C6(1046.502Hz)・D6(1174.660Hz)
・E6(1390.450Hz)・G♭6(1479.978Hz)・G6(1567.982Hz)・A6(1760.000Hz) ・・・
平均律音階の周波数表 ボリビア式ケーナ運指表
Making a Vinyl Chloride Quena
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