Making a Bamboo Quena
2.長音階(Major Scale)について
ケーナは、他の同類の管楽器と同じく西洋音楽の `長音階´ が出せるようデザインされています。 ここではケーナを作成する為の基礎知識として長音階(Major Scale)について説明しています。
西洋音楽では1オクターブ(C~C'の間)を12の音に分割し、隣り合う音高の周波数比が均一となる音律(平均律)を用いており、その中から7つの音(ピアノでは白鍵だけ)を選んで C(ド)から始めるものが長音階という音階になります。
ハ長調(Cmajor)では、C(ド)、D(レ)、E(ミ)、F(ファ)、G(ソ)、A(ラ)、B(シ)、C'(ド)・・・(全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音)の間隔で音が並んでおり、このように第3~4音と第7~8音の間が半音になっている(この並び方に従った)音階を長音階(Major Scale)といいます。
即ち、`全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音´という音の並び方で有れば主音がどの音から始まっても長調となります。
例えば、ケーナの標準サイズで使用される音階は、G(ソ) 音を主音とするト長調(G major)となりますが、長調の音の並び方(全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音)にするには、F(ファ)音に(#)をつける必要が有り、音階は以下のような表記 G(ソ)・A(ラ)・B(シ)・C(ド)・D(レ)・E(ミ)・F#(ファ#)・G(ソ)となります。
【全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音】 という音の並び方で有れば主音がどの音から始まっても長調となります。例えば、ヘ長調はF(ファ)が主音、イ長調はA(ラ)が主音、ニ長調はD(レ)が主音...等々
因みに、ケーナの指穴位置は、どのようなスケールもこのような長調の音階パターンを持っており、私のような旧世代(移動ド派)には主音が何で有っても全て、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド と聞こえます...
楽譜上の調号は、ト長調(G Major)やニ長調(D Major)のように(♯)がつく場合と、ヘ長調(F Major)や変ロ長調(B♭Major)のように(♭)がつく場合があり、他の楽器と同じくケーナを演奏する場合もそれらに準ずることになります。
但し、このサイト内では、下記のようにケーナのチューニング時に於いての音名表記を異名同音のフラット(♭)と記述しています。
G管フルート調律時の音階表記(ト長調)
G(ソ)・A(ラ)・B(シ)・C(ド)・D(レ)・E(ミ)・F#(ファ#)・G(ソ)
G(ソ)・A(ラ)・B(シ)・C(ド)・D(レ)・E(ミ)・G♭(ソ♭)・G(ソ)
なぜ(♭)表記なのか...については巧く説明する事ができません。多分、低めの音高(=♭と意識)からピッチ調整を行うことや、各音高はいつも少し低め(♭気味)に設定していること等がその理由かと思われますが、以下の説明が無難のようです。
伝統的な西洋音楽においては、調号は♯又は♭のどちらかをもっぱら使うか全く使わないかであり、♯と♭を混用することはない。(フリー百科事典:ウィキペディア/調号)
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