笛を吹く少年
Edouard Manet (1832-1883) The Fifer
`笛を吹く少年´は、エドゥアール・マネが1866年に完成した油絵で、フランス近衛軍鼓笛隊の少年を描いたとされています。
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 少年が持っている笛(ファイフ)のサイズを、この絵の写真部分から推測してみました。
この絵にある笛は、現代のピッコロやファイフのサイズと比較すると、やや長めのように見えますが、写真上の実測値からこの笛のサイズを推測します。
先ず、歌口~管尻間の寸法を、実際のピッコロやMilitary Fife(共に最低音は、Hi-D)の値 263mmと仮定し、上の写真の歌口~管尻間の実測値(≒66mm)、少年の顔幅の実測値(≒31mm)を基に、この絵に描かれた少年の顔の幅(X)を算出します。
31 : X = 66 : 263
X ≒ 124mm
 この値(≒124mm)は、少年の顔の幅としては、大きいのでしょうか、或いは、小さいのでしょうか?
実際の少年の顔幅がこの値(124mm)に近いサイズで有ればこの絵の題名通りMilitary Fifeを吹く少年ととなるのですが...
Military Fife(最低音はHi-D)
尚、この絵の少年は、右手中指をオープンにしたクロスフィンガリングという特別な運指を行っていますが、作者がモデルを忠実にスケッチしたものか、或いは、絵に動きを与える為の意識的な描写なのかを考えると興味が有ります。
Comparison of Fife by Shuji Kusakabe
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